佐賀にある日本三代松原のひとつ「虹の松原」。

虹、とついたこの名前がとても好きです。ちなみに、唐津湾沿いに、虹の弧のようになっていることからこの名前がつけられたんだそうです。

この虹の松原の名物がその名も「松原おこし」。

個人的には「虹」がついたらもっとワクワクするお菓子になったんじゃないかなぁなんて思いつつ、松をモチーフに作られているのでまぁ仕方ないか、とも思いつつ。

実は佐賀はおこしが有名です。というのも、佐賀は昔から米どころでその残ったお米でおこしを作っていたから。今回の松原おこしをはじめ、もともとは佐賀藩だった諫早の諫早おこし、そして羊羹が有名な小城の大門おこし。佐賀に近い福岡の久留米でもおこしが有名です。

他のおこしとは少し異なる松原おこし。今回3社のおこしを食べ比べたので紹介していきたいと思います!

麻生本家

松原おこしは豊臣秀吉にまつわるお菓子なんだそう。というのも、名護屋城があり、朝鮮出兵の拠点となっていました。そのため佐賀の和菓子には秀吉のエピソードがよく出てきます。

秀吉が松原を通りかかった際、干し飯に黒糖を混ぜたものを献上したのが始まりとされ、お米を松の花に見立て、黒砂糖で黒松を、丸く伸ばすことで松の幹を表現しているんだそう。

この麻生本家が元祖とされていて、創業は明治初年とのこと。

松原おこしといえば、どのおこしもこの包装スタイルをしています。三角がかわいい〜!これは唐津にある鏡山を表しているんだとか。写真のものはミニサイズ。もうひとつ大きいサイズもあります。

手で持つとこのくらいのサイズ感。とてもかわいいです。

包みを開くと…

ピラミッド状に積まれたおこしがでてきました。生姜の香りがすごい!14本入です。包装紙とおこしの間に敷かれた紙にはおこしの歴史がかかれています。

黒糖がたっぷりとまぶしてあります。重なり合っているので、お砂糖が溶けてそれぞれがくっつきがちです。

横から見るとこんなかんじ。見た目からはあんまりお米感は感じませんね。他のものに比べてサイズが小さく、食べやすかったですが、生姜の香りがとにかく強い!ので好みが分かれるかもと思いました。

脇山忠商店

続いてはこちら。三角のものは大きなサイズしかなくて、迷っていたら隣にこの袋タイプを発見。15本入です。

山型に積まれたものに対して1つずつがバラバラでくっついてないぶん食べやすいのはこちらかもしれません。おこしにはたっぷりの黒糖がまぶしてあります。脇山忠商店のものは3つの中で1番黒々としていた印象。

おこし自体は硬めの食感でかみごたえがあります。サイズは最初に紹介した麻生本家のものよりも少し大きい4cm程度。1口で口に入れるには少し大きいかな、という印象でした。

一口目はしっかり甘いけど、噛んでいくうちに中のお米と馴染んで、意外とあっさりと食べることができました。

脇山商店

さて、最後は脇山商店。

こちらは三角パッケージと袋のタイプ、どちらも買いました。

やはり、さんかくパッケージだとおこし同士がくっついちゃうので、周りのお砂糖が溶けちゃうのは仕方ないみたい。だけど、ねちっとした食感はこちらの方が感じられます。

みてこの断面…食べてって訴えてきてますね。

こちらは袋タイプ。シュッとしていますね〜!他のものよりもたっぷりと黒糖がまぶしてある感じです。こちらは16本入。

黒糖だけど、そんなに色は濃くなくて、サラサラ、そしておこし自体もサクサクしています。

今までの中で一番軽やかで、食べやすい印象です。

まとめ

今回3社、4種類のおこしを食べ比べました。
以下それぞれをまとめてみました。

店名 麻生本家 脇山忠商店 脇山商店
サイズ 3.5cm 4cm 4.5~5cm
日持ち 約2週間 約60日 約90日
価格 380円 330円 三角 440円
袋 330円

三角の方がパッケージは断然かわいいけど、食感と食べやすさを考えると袋タイプがおすすめです。食べかけでも輪ゴムで結んでおけばいいので楽ちん!

個人的な好みとしては、脇山商店の袋タイプが食べやすかったです。黒砂糖ってあんまり得意じゃないけど、松原おこしの黒砂糖は和三盆に似た感じで優しい甘さでした。

ちなみに脇山商店と脇山忠商店は唐津うまかもん市場で購入しました。その地域のお菓子リサーチはまず物産館や道の駅に行くのが一番ですね!その地域に根付いている、同じお菓子の食べ比べは久しぶりだったのでとても楽しかったです!