大福が大好きです。和菓子の中で、いや、食べ物の中で一番好き。
小さい頃から「好きな食べ物何?」と聞かれると「大福!」と答えるようなそんな子でした。
大福の何が好きってまずあのおもち生地。
つきたてのもちもち柔らかなお餅に包まれる包まれるあんこが羨ましくて何度嫉妬したかわからない。
次にあんこ。ガツン!とエネルギーが詰まったつぶあんは元気になりたいときに。
もったりとやさしい気分になりたいときにはこしあんで。シンプルが故に素材の味を楽しめる和菓子の王様。
ふと、今考えてみると、家の近くには和菓子屋さんはなくて、しかもいわゆる「大福」は売っていませんでした。
お餅が大好きだった小さな私にとって、憧れの食べ物、それが大福。
たまーーーに食べれた石村萬盛堂のぺったんこの塩豆大福、高校生の時帰り道のコンビニで買った豆大福。
大学生になって東京に行って初めて知った大福の多さ。
こんなに思い出の詰まった食べ物は人生で他にはないんじゃないかなと思うほど、私にとって大福は「好き」を通り越した、大切な存在。
このブログを画面越しに見てくれているあなたに、わたしが持っている、感じている大福の全てを届けてみようと思いました。
大福愛よ、届けっっっっ!!!!!
大福とは
そもそも大福とは一体なんなのでしょう。大福の歴史を探ってみましょう。
大福の誕生は1771年。江戸で生まれました。定義としては、あんこをお餅で包んだもの。
腹持ちがよいことから腹太餅(はらぶともち)、大腹餅(だいふくもち)の名前で庶民の間で人気になりました。
寛政の改革時には、行商が焼きながら売り歩く熱い大福が流行したんだそう。
いつか大福屋さんになりたい…!
そのころは、焼いたものを大福餅、焼いてないものは生の餡餅(あんもち)と呼んでいたらしいのですが、九州ではあまり「大福」というのが少なくて、今でも「あんもち」として売られていたりします。
その当時は砂糖はまだまだ貴重な贅沢品。明治・大正期にかけては塩餡の大福餅も多かったそうで、今でも埼玉では「塩あんびん」という甘くない大福が売られています。
大福の名前
大福(お餅+あんこ)にいろんなものが加わって名前も変わります。いろんな大福を見てみましょう!
豆+大福→豆大福
一番メジャーなのが豆大福ではないでしょうか。
豆大福と呼ばれる種類の場合の「豆」は赤エンドウ豆が使われていることがほとんど。
黒豆の場合は黒豆大福と呼ばれます。
フルーツ+大福→フルーツ大福
ここ最近流行っているのがこのフルーツ大福。
いちご大福からその歴史は始まりました。
30年前、イチゴを入れた大福は「そんなのありえない!」と批判も多かったんだそう。
それが今では冬の風物詩。
いちご大福はこしあん、関西圏では白あんを使うものも多いですね。
今まで食べたフルーツ大福は、いちご、バナナ、キウイ、みかん、ぶどう、メロン、スイカ、パインなど。
印象的だったのは宮崎お菓子の日高の「なんじゃこりゃ大福」。
生クリーム、あんこ、いちご、くり、クリームチーズ。
この大福を食べてからあんことクリームチーズの組み合わせの虜になってしまいました。
あんもち
九州ではあんまり「大福」という文字を目にすることがなく、むしろあんこを餅で包んだ「あんもち」が主流な気がします。
おばあちゃんが作るような大きなやつ!私がよく食べてたのは直径7cmくらいありました。
そんな素朴で大きなあんもちで育ってきた私に取って大福はなんだかちょっとよそいきのイメージがあって、お出かけみたいにウキウキする食べ物です。
あんもちは買ってきた日は柔らかくて、そのままかぶりつく。
硬くなる前にラップで包んで冷凍庫へ。
しばらくしてあんもちが恋しくなった時はちょっとチンしてオーブントースターでカリッと。
これが私のあんもちエピソードです。
東京三大大福
東京三大大福をご存知ですか?
いろんな大福を食べてきましたが、やっぱりこの3つは特別な気がします。
というのも、この3種類は全然タイプが違うのです。
それぞれ見ていきましょう!
群林堂/護国寺
まずこちら、ガツンと男気溢れるのが群林堂の豆大福。
周りの餅生地にはたっぷりの赤エンドウ。
塩気が効いていて、ホクホク。
中にぎっしりと詰まった甘めのつぶあんと重なるともうたまらない。
手でがぶりといただきたい豆大福です。
松島屋/泉岳寺
次に3つの中で小さめサイズの豆大福。
小ぶりなのでいくつでも食べられますね。
こちらは餅生地が薄めで水分少なめのギュッ!としたあんこが特徴です。
実は本店に入ったことがないのですが、百貨店で購入することができます。
豆大福の他にもきび大福や草大福があって気になっています…!
瑞穂/原宿
こちらは写真がないのですが、言い訳をすると買ったら写真撮る前にすぐに食べてしまうんですよね…。
瑞穂はアクセス的にも行きやすい場所。
ここの店主の方は以下で紹介する虎ノ門岡埜栄泉で修行されていたようで同じタイプの豆大福。
とても大きくて、ボリューミー。餅生地が分厚くて食べ応えがあります。
中にはたっぷりとみずみずしいこしあん。
最近予約ができなくなってしまったので頑張って並ぶしかありません…
土日はどうしても行列ができてしまうので理想は平日の午前中が狙い目です!
豆大福といえば、岡埜栄泉
「岡埜栄泉(おかのえいせん)」というお店を知っていますか?
ここはもともと一つのお店だったのですが、暖簾分けして東京都内に20~30軒あります。
「岡埜栄泉」は豆大福が有名なのでどこのお店にもだいたい置いてあります。
・虎ノ門岡埜栄泉
・八王子岡埜栄泉
・上野岡埜栄泉(最近閉店し、新ブランド「いろがみ」として生まれ変わりました!)
中でも私が好きなのが谷中の岡埜栄泉。
結構登場してますが、以下の記事にもあるように、岡埜栄泉の豆大福は大きくて、こしあんで、小豆は十勝産を使うのが特徴なんだそうですよ。
その他おすすめ豆大福
銀座甘楽/銀座
しばしば出てきていますが、銀座甘楽の豆大福。
これはぎっしりずっしりつぶあんです。
結構ボリューム感があってお腹いっぱいになります。
お餅がとても優しくて優しくつぶあんを包み込むナイスコンビなんです。
銀座甘楽は東京駅に入っているので新幹線に乗る前にサクッと買えるのもいいところ。
文銭堂/新橋
新橋にある文銭堂の豆大福。
ここは曜日によってあんこの種類が異なります。
火曜日はつぶし餡、木・金曜日はこし餡入。
下の記事はこしあんの豆大福。
さらっとしたこしあんですっと口の中でとける上品なあんこです。
東京以外の大福
北海道/セイコーマート
セイコーマートは北海道にあるコンビニなんですが、和菓子の種類がとっても豊富!
大福に至っては特設サイトがあるほどです。
https://www.seicomart.co.jp/instore/daifuku.html
今年北海道に行ったのですが、なんと小樽は餅菓子の街。
大福がたくさんたくさん食べられます…なんという幸せの街。
思わず住みたくなりました。
福岡/駒屋
福岡で大福といえばここ!
天神からすぐの駒屋さん。
ひとつ130円ととてもお手頃価格。
街中にあるので若い人が朝ごはんがわりに買いに来るんだそう。
とっても優しい味のする豆大福です。中はこしあん。
京都/出町ふたば
京都といえば、そう、出町ふたばの豆餅ですよね。
実はこの「豆餅」というのは理由があって、豆大福ではないんです。
元々の由来はお餅に豆を入れてお供えしていたものにあんこを入れたら美味しいんじゃないか?
というかとで一緒に食べたのが始まりなんだそう。
なので豆大福ではなく「豆餅」、なんですね。
一般的な豆大福と比べると餅生地の塩味が強め。
この由来を知っているだけで趣深く食べることができます。
大福の本
これだけ大福を見たら食べたくなってきたでしょ…?
そんなあなたにオススメしたい本をご紹介します。
東京の豆大福
1つめはあんこ大好きなイワイさんが書いた、東京の豆大福50選!
これはなかなかいいチョイスです。
私も全部は食べきれていないのですが、この本片手にお散歩したいですね。
いつでもそばにいたい!大福グッズ
大福だ食べたい…うーんでも近くに売ってるお店がない…
そんな時に使えるのがこちらの大福グッズたち!
食べれない時はせめて見た目だけでも。大福に癒されましょう!
大福くん
今一番はまっているのがこの大福くんというキャラクター。
もちもちしていて可愛い!
最近は大福くんのパンや、アニメ化も決定していてなかなかのやり手なので見習おうと思います。
Twitterでは「今日な何の日」を大福くんの仲間たちと一緒に紹介してくれます。
豆大福手ぬぐい
これは普通に使えそう!でも使うのもったいないから飾るのもいいなぁ…
食べたいときにみるとちょっと辛いかもしれないけど、普通に可愛いので欲しい◎
豆大福キャンドル
豆大福そっくりのキャンドル。火をつけたら豆大福が溶けていくのかな…
想像するだけで悲しいので観賞用に。
のび~るつぶつぶ豆大福
触って楽しめる豆大福マスコット!
小豆、黄金、黒豆、ずんだ、ひよこ豆の5種類です!