福岡、柳川は福岡の南部に位置していて、お隣は佐賀県という場所にあります。

うなぎのせいろむしや川下り、ひな祭りの時期には丸っこい手作り人形を天井から下げる”さげもん”が名物で観光地としても有名です。

そんな柳川はもともと戦国時代に作られた城下町。

柳河藩をおさめていた立花藩御用菓子司として創業したのが今回の名菓「越山餅(こっさんもち)」です。

以前柳川に行った時に何度か食べたことがあるのですが、2店舗あるとは知らず、今回食べ比べてみることにしました。

では、早速実食〜!!!

白雪堂越山の越山餅

まずはこちらの白雪堂越山。

創業は1858年。初代の治平(ちへい)さんは義太夫(ぎだゆう)という浄瑠璃の一派の師匠だったんだそう。

治平さんの芸名は「越太夫(こしだゆう)」といい、越太夫さん→越さんと呼ばれていました。

治平さんは茶人でもあり、このお餅はお茶席用のお菓子として作られました。

そんな越さんが作る餅ということで、「越さん餅」。それから「越山餅」と名付けられたのがこのお餅の由来なんだそうです。

当時、このお餅は「千歳すし」とも呼ばれていて、江戸時代に京や江戸、金沢で作られていた「千歳鮓(ちとせすし)」の系統と考えられているんだそう。

おおお、つまりこれは森八の「千歳」と仲間というわけです。

意外なつながりを発見してワクワクします。

白雪堂の越山餅はバラでも売っていますが、6個入りが一番小さい箱。川下りのイラストの描かれた箱に入っています。

真っ白な粉と共にお餅が登場!

ふわもちの求肥の中にはもったりとした白あんが。

十勝産の手亡豆を使って丁寧に練り上げられています。

求肥の生地は厚めでしっかりとした食感。

小さいながらも食べ応えがあるのが印象的でした。

 種類
あんこ しろあん
サイズ 3cm程度
日持ち 7日~10日
価格 6個入り 910円 (税込)
オススメ飲み物 煎茶,コーヒー,抹茶

店舗情報

店名 白雪堂越山
住所 福岡県柳川市細工町64
電話 0944-72-2082
定休日
営業時間 9:30~18:00
最寄駅 西鉄柳川駅
HP なし
その他取扱店

 梅花堂越山の越山餅

そしてお次は梅花堂。

こちらは白雪堂の3年後、1861年に創業したお店です。

白雪堂のの初代、治平さんの2人の息子さんが跡を継ぎ、お兄さんが「白雪堂 越山」、弟さんが「梅花堂 越山」と暖簾分けしたのが始まりなんだそうです。

こちらは箱入りの小さいものが10個からだったのでバラで購入。

白雪堂と違うのはお餅の表面に和三盆がまぶしてあること!

そのため真っ白ではなく、クリーム色をしています。

一口食べると和三盆の甘さが口にフワーっと広がります。

あんこはとてもなめらか。

求肥は白雪堂よりも薄く、全体的に柔らかく軽やかなでとろける食感です。

 種類
あんこ しろあん
サイズ 3cm程度
日持ち 7日~10日
価格 90円(税抜)
オススメ飲み物 煎茶,コーヒー,抹茶

店舗情報

店名 梅花堂 越山
住所 福岡県柳川市京町12
電話 0944-72-2197
定休日 元旦のみ
営業時間 8:30〜19:00
最寄駅 西鉄柳川駅
HP https://www.instagram.com/baikadou_kossan1861/
その他取扱店

まとめ

2つを並べてみると色が全然違うのがわかります。

左が白雪堂、右が梅花堂です。

サイズや求肥+白あん、というほとんど同じ条件なのに求肥のかたさやあんのなめらかさなど少しのことでこんなに異なるお菓子に感じるのはとてもおもしろかったです。

以前食べたことがあるのは梅花堂の越山餅だったので、馴染みの味に感じましたが、どちらもそれぞれの良さがあってとてもおいしかった!

柳川に行った時はぜひ両方食べて見てください。

それにしても、初代の治平さん、浄瑠璃の師匠、茶人、そしてお菓子も作れるだなんて何者なんだろう、ととても気になる…